SUMMARY
WOWPASS(ワオパス)とは?
WOWPASSとは2022年7月に誕生した、外国人観光客専用のカード&モバイルアプリのサービス。韓国旅行のリピーターなら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?プリペイドカード機能と交通カード機能が1枚にまとまっていて、韓国旅行で大活躍間違いなしのカードです。
現金やクレジットカードからチャージができ、ショッピングの支払いで使えるほか、Tmoneyカード機能も搭載されていて、地下鉄やバス、タクシーの支払いでも使用可能。
面倒な手続きなしですぐに発行できるため、韓国旅行のリピーターはもちろん、初めて韓国へ行く人でも簡単に作れます。
WOWPASSのメリット
WOWPASSには決済手段で使えること以外のメリットがたくさん! 以下で詳しく解説していきます。
持ち歩くカードやカードの紛失を減らせる
今までは現金やTmoneyカード、クレジットカードなどをそれぞれ持ち歩く必要がありました。けれどWOWPASSはショッピングと公共交通機関どちらの支払いにも使えるので、カードを1枚減らせます。
アプリからはクレジットカードでもチャージできるため、「できるだけクレジットカードで決済したい」という人でも大丈夫! クレジットカードは紛失すると手続きが大変なので、海外で失くすリスクを減らせるのは大きなメリットですよね。
両替の手間が省ける
WOWPASSに現金をチャージする場合、手持ちの現金を現地の通過(ウォン)に予め両替する必要はありません。円紙幣をそのまま高レートでウォンに両替えしチャージしてくれるので、現地に着いて両替所に行く時間を短縮できます。
また、アプリから予めチャージしておけば、ソウル市内へ行くまでの交通費を、レートの悪い空港の両替所で少しだけウォンに換えるということもしなくて済むのでとてもお得です(※)。
※仁川空港内にWOWPASSが発行できる機械はないため、初めて発行する人はソウル市内へ行く際に両替が必要な場合もあります
クレカを持っていない人でもキャッシュレス決済が可能
キャッシュレス化が進む韓国では、現金で会計できないお店も稀にあります。今まで、クレジットカードを持っていない人は諦めなければならないこともありました。一方でWOWPASSは現金でチャージできるため、クレジットカードを持っていない人でもカードでの支払いができるようになります!
決済で手数料がかからない
通常クレジットカード決済をする際は、「海外事務手数料」というものがかかります。国際ブランドの基準レートに上乗せされるものなので、単純に手数料分多くお金を払ってしまうことになるのです。一方でWOWPASSはキャッシュレス決済ながら手数料がかかりません。クレジットカードによる決済をなるべく減らしたい人におすすめです。
お得なサービスを受けられる
WOWPASSはユーザーだけが受けられるお得なサービスも魅力の一つ。飲食店やショッピングでの割引やキャッシュバックなどもあるのでどんなサービスがあるか一度チェックしてみてください。
WOWPASSの発行方法
ここからは実際にWOWPASSの発行方法を解説します。
1. まずはアプリをダウンロード
まずは自分のスマホにWOWPASSのアプリをダウンロードしましょう。ダウンロードは以下のリンクから可能です!
WOWPASSはアプリなしでも使える
現金でのみチャージする人で、ショッピングや交通費の支払いでだけ使用できれば良いという人は、アプリをダウンロードしなくてもOK。ただし、アプリでのみできる機能やサービスは受けられないので注意が必要です。こちらで解説しているので一度チェックしてみてください。
2. WOWPASSの機械でカードを発行
機械がある場所に着いたら早速WOWPASSのカードを発行していきましょう。WOWPASSの発行に必要なものは以下です。
WOWPASSの発行に必要なもの
- パスポート
- チャージする現金(円)
※カード発行時はメンバーシップ入会費で5000Wかかるため、そのことを加味して現金を用意しておきましょう
まずは近くのWOWPASSの機械へ。機械はアプリを使えばどこにあるのかすぐ探せます!
言語で日本語を選択し、上側の「WOWPASSカード」のボタンをタッチ。
左上の「新規カードを発行」をタッチ。
カードの事前予約をしていない人は左側を、事前予約をしている人は右側をタッチ。
画面の指示通りにパスポートを読み込ませます。
パスポートカバーを使用している人は、カバーを外して読み込ませましょう。
チャージ金額を選択します。メンバーシップ入会費で5000W引かれることをしっかり確認しましょう。
日本円を投入します。紙幣しか使えないため、最低チャージ金額は1000円です(初回はそこから入会費の5000Wが差し引かれます)。
現金のチャージが完了すると下から発行したカードが出てきます。
カードを袋から取り出し、画面の案内に従ってカードを有効化します。機械の左下にあるカードリーダーに読み込ませて発行完了です!
発行後は両替金額やレート、チャージ金額が書かれた領収書を受け取れます。Tmoneyにチャージが必要な人やウォン紙幣の出金が必要な人は引き続き操作しましょう。
3. 発行したカードのバーコードをアプリで撮影
最後に発行したWOWPASSをダウンロードしたスマホアプリに登録します。登録することでクレジットカードやモバイルペイ決済、残高の確認がアプリ上でできるようになります。
最初にダウンロードした画面をの上部にある「カード登録」をタッチ。
カメラでWOWPASSカードの裏面にあるバーコードを読み込ませます。
発行したカードの登録が完了!これでアプリ上からチャージや残高の確認ができるようになります。
WOWPASSの使い方
ここではWOWPASSの使い方を紹介。チャージ方法から支払い時の使い方まで詳しく解説します。
1. まずは現金かクレカでチャージをする
現金の場合はWOWPASSの機械、クレカの場合はアプリからおこないます。
現金の場合
機械からのチャージは、まず右上の「チャージ」をタッチします。あとはカード発行時と同じように金額を選んでカードと現金を入れるだけと、とても簡単です。
クレカの場合
次はクレジットカードでのチャージを解説します。まずは残高エリアの右側にある「チャージ」をタップ。モバイルペイはDANAとAlipay HKというものしか対応しておらず、日本で主流のPayPayやApple Payは使用できないようです。
一番上の「クレジットカードでチャージ」をタップ。ちなみに一番下の「WOWPASS機械でチャージ」をタップすると、機会でのチャージ方法の説明画面が出てきます。
金額(今回は5万Wをチャージしてみます)を選択し、決済/払い戻しポリシーに同意(チェック)します。手数料は2万5000Wで1050Wのようです。つまりクレカで一度にチャージできる最高金額である20万Wのチャージでは手数料が8400Wかかります。この時はセール中で手数料が少し安くなっていました。
前の画面で同意すると、EXIMBAYの画面に遷移します。韓国のオンラインショッピングで海外のカードを使用するときにこの名前をよく目にします。円かウォンか通貨を選べるので選択して決済をし、チャージ完了です!
2. 支払いの際にWOWPASSを提示するだけ!
支払いの際はWOWPASSをクレジットカードのように提示するだけ。現金のみでしか精算できない場所では、WOWPASSも使えないので注意が必要です。
3. 同行者に送金も可能
同じWOWPASSユーザーの人に残高を送金することも可能です!QRコードやリンクを発行することで、残高の受け渡しができます。割り勘でモタつかなくて済むのはうれしいですよね。
送金はマイウォレット画面の「送金」ボタンをタップし、送金方法を選択するだけです。送る場合は「送る」、貰いたい場合は「もらう」をタップ。
「送る」をタップすると上のような画面が出てきます。「もらう」の場合はQRコードの読み取り画面になり、相手が発行したQRコードを読み込めるようになりますよ。
4. Tmoneyへのチャージ方法
Tmoneyへのチャージ方法は通常のTmoneyと同じです。以下の記事を参考にしてみてください!
また、開発中だったアプリからのチャージも可能になりました。アプリからは1万W以上からと金額制限があるので、もしそれよりも少ない金額をチャージする場合は、地下鉄の券売機などからチャージしましょう。
WOWPASSの出金方法
WOWPASSにチャージしたウォン残高を引き出すのは簡単!まず左下の「現金引き出し」をタッチします。次の画面で機械のPINコードを入力する画面が出てくるので、画面に表示されているPINコードをWOWPASSのアプリから入力します。あとはアカウント名を確認しお金を受け取るだけで、複雑な操作はありません。お金は機械の一番下から出てきます。
使ってみて分かった!WOWPASSの注意点
ここではWOWPASSの注意点を紹介します。基本的には便利なカードですが、しっかりと仕様を確認してトラブルが起こらないようにしましょう!
Tmoneyの払い戻しはアプリではできない
WOWPASSにチャージしたTmoney残高はWOWPASSの出金のように受け取ることはできません。払い戻す際はコンビニや駅の係員さんに頼む必要があり手数料(500W)がかかります。
アプリがないと出金ができない
WOWPASSはアプリがないと出金できません。スマホを持っていない場合や、旅先でスマホの充電がなくなった場合も現金の引き出しができなくなってしまうので注意しましょう。
円での出金(払い戻し)はできない
WOWPASSにチャージした残高はウォンでのみ出金が可能です。円での出金はできないので注意しましょう。チャージが無料だからといって多めに入金すると、後々余った際に損をしてしまう場合があります。自分が使う分だけ小まめにチャージすることがおすすめです。
仁川空港内ではチャージできない
中には韓国に着いた途端WOWPASSを発行したいという人もいるかもしれませんが、仁川空港内にWOWPASSの機械はありません。そのためWOWPASSを新規発行する際は、ソウル市内へ出るためのお金を別途両替しておく必要があります。仁川空港から一番近いWOWPASSの機械はAREXの改札を入った場所にあるもので、出金ができません。空港内にない理由は分かりませんが、WOWPASSの良さを打ち消してしまっているので、空港内にも何台か設置して欲しいものです。
チャージできる場所が限られる
WOWPASSのチャージは専用の機械かアプリでのみ可能です。コンビニなどの商業施設ではチャージができないため、残高が減っている状態で機械を見つけたらチャージしておくようにしましょう。
送金はアプリでのみしかできない
WOWPASSユーザーへの送金はアプリのみでしかできないため、双方がアプリをダウンロードしておく必要があります。アプリなしでもカードは使えますが、送金機能はアプリ独自の機能である点を知っておきましょう。
チャージや出金の金額には上限がある
チャージや出金の金額には上限があります。以下に限度額と手数料をまとめたので参考にしてください。
1回あたりの限度額 | 手数料 | |
WOWPASSチャージ | 50万W | 無料 |
WOWPASS出金 | 10万W | 1000W |
Tmoneyチャージ | 50万W | 無料 |
Tmoney払い戻し | – | 500W |
クレジットカードでチャージする際の手数料が高い
最後に、クレジットカードでのチャージについてです。これは本当におすすめできません。あくまでも「現金がなくなったときの最終手段」として使用しましょう。
上記はクレジットカード決済のチャージ画面ですが、5万Wチャージするのに2024年9月現在のレートで5797円かかりました。上記には、WOWPASSの手数料(2000W)が含まれていますが、これは両替額のおおよそ4%です。一方で、クレジットカード精算による手数料は1.6〜2.2%程度。とても高いことが分かります。そこから出金するとさらに手数料がかかってしまうのでお得感はありません。
ガイドブック編集者がレビュー!使ってみた感想
実際に使ってみた感想を韓国のガイドブック編集者がレビューしました!使う際の参考にしてみてくださいね。
両替所に行かずとも機械やアプリでチャージできることはとても便利だと感じました。旅行初日に明洞のレートの良い両替所に行く人が多いですが、その必要がなくなるので、時間の節約になりますよね。
送金機能に関しては、韓国はクレジットカード決済でも別会計ができるため、あまり意味がないような気がします。たとえば2人で3000円の食事をした場合、1500円ずつ会計を分けてくれるんです。支払いは現金でもクレジットでもどちらでもOK(お店による)。食事の際に「お金を送り合う」という文化があまりない韓国ならではですよね。そのため、店員さんの手間を減らすために、一度に会計した後から同行者と精算しても良いのですが、特別便利な機能ではないです。
出金に関しても確かに便利ですが、これは大きな買い物では使わない方が良いかもしれません。10万Wで手数料1000Wとなると日本円は大体100〜110円。大きな買い物をする予定で10万円出金した場合、1000〜1100円の手数料がかかることになります。クレカ決済の手数料よりは安く済みますが、現金を市内の両替所で両替した方がお得なのではと感じました。何より10回も出金するのが面倒ですよね。
また、アプリ内でできるクレジットカードによるチャージも手数料が高く正直「あまり使いたくないな」という印象です。現金がなくなったときの最終手段としてとっておいて、基本的には日本から持ち込んだ現金をチャージする方が良さそうです。
WOWPASSは現金チャージで使おう!
WOWPASSは支払い時の時間短縮や、手持ちのカードを減らせるという面ではとても便利なカードですが、まだまだ発展途上なサービス。現時点では日本から持ち込んだ円をチャージして支払いのみに使うことが良さそうな印象です。チャージのし過ぎに注意して、韓国旅行でWOWPASSを活用してみてくださいね。