SUMMARY
韓国のバス事情

韓国の都市部では、地下鉄と並んでバスも非常に発達した公共交通手段として広く利用されています。ソウルをはじめとする主要都市では、バス網が市内全域を網羅しており、地下鉄がカバーしていないエリアへもアクセスしやすいのが特徴です。
料金もリーズナブルで、T-moneyなどの交通カードが使えるので、地下鉄との乗り換えもスムーズ。観光やビジネスで訪れる人々にとって、バスは欠かせない移動手段となっています。
韓国のバスの種類
韓国のバスはその種類が色分けされており、用途やエリアによって使い分けることができます。たとえば、ソウル市内では以下のように分類されています。
ソウルのバスの種類
・幹線バス(青):ソウル市や一部郊外を走る主要ルート。中~長距離路線を運行
・支線バス(緑):青バスと地下鉄を結ぶ補助路線。比較的短距離を運行
・マウルバス(緑):ほかの交通手段がない地域にある補助路線。支線バスより比較的短距離を運行
・広域・急行バス(赤):ソウルと近郊の都市(仁川・水原など)を結ぶ高速型バス
・深夜バス(青):深夜の時間帯に利用できるバス
これらのバスの違いを理解しておくと、移動の選択肢が広がり、旅の効率も格段にアップします!
地下鉄との違いやメリット

地下鉄に比べ、バスはより柔軟なルートを持っており、駅から遠い観光地や住宅街にもアクセスできます。渋滞の影響を受けるリスクはありますが、バスレーンの整備が進んでいるため、時間通りに運行されるケースも少なくありません。
また、バスの車窓からは街の風景を楽しむことができ、観光としての魅力もある移動手段です。
韓国のバス料金

韓国のバスは地下鉄と同様リーズナブルな価格で、乗車できます。以下にソウルの乗車料金をまとめたので、バス利用の参考にしてください!
バスの種類/料金 | 大人 | 青少年 | 子ども |
---|---|---|---|
幹線バス 支線バス | 1500W | 900W | 550W |
マウルバス | 1200W | 600W | 400W |
広域バス | 3000W | 1700W | 1500W |
深夜バス | 2500W | 1600W | 1400W |
※2025年6月現在の料金
※料金は現金基準(大人料金は交通カードを使っても変わりません)
※始発時間から午前6時30分まで交通カードを利用してバスに初めて乗車するとき、基本料金が20%割引される
韓国バスの乗り方を解説!
初めて韓国でバスに乗る人にとっては少しハードルが高く感じるかもしれませんが、事前にポイントを押さえておけば安心して利用できます。ここでは、バスに乗るための基本的な流れや注意点をご紹介します。
バス停での待ち方

韓国のバス停は大きな道路沿いにあり、時刻表や路線番号、行き先が分かりやすく表示されています。自分の行きたい方面のバス停を確認したら、路線番号をチェックして待ちましょう。
バスが近づいてきたら、バスの前方の窓の上に記載されている行き先と路線番号を確認して乗車します。
乗車時の注意点(前乗り・後降り)

韓国のバスは基本的に前方のドアから乗車し、後方のドアから降車します。前方ドアから乗るときには、T-moneyカードや気候同行カードを読み取り機にかざして乗車認証を行います。
降りる際にも、同様にカードをかざすことで正確な運賃が計算され、地下鉄との乗り換え割引も適用されます。
現金での支払いが可能なバスもありますが、キャッシュレス決済のみ対応のバスもあるため、交通カードで支払うのが安心です。
T-moneyカードでの支払い方法

T-moneyカードは、コンビニや駅構内で簡単に購入でき、チャージも可能なプリペイド式交通カードです。バスに乗る際には、乗車時と降車時の両方でタッチする必要があります。
期間中ソウル市内のバスや地下鉄乗り放題になる気候同行カードや、両替えに便利なWOWPASSもあるので、滞在日数や利用頻度に応じて選びましょう。
降りたいときのボタンの押し方やアナウンスの聞き方

目的のバス停の一つ前のバス停を通り過ぎたら、車内のボタンを押して降車の意思を伝えます。ボタンは車内の手すりや壁に設置されており、押すとボタンが点灯します。
アナウンスは韓国語が中心ですが、主要観光地では英語や日本語が併記されることもあります。バスのLED表示やナビアプリも併用すると、より確実に目的地で下車できますよ!
韓国バスの便利な乗り換えアプリ

バス路線は複雑に見えるかもしれませんが、スマホアプリを使えば簡単に現在地や目的地を確認できます。韓国では地元の地図・乗換アプリが非常に発達しており、観光客でも比較的簡単に使えます。
NAVER MAP・KAKAO MAP
「NAVER MAP」と「KAKAO MAP」は韓国で広く使われている地図アプリです。どちらも日本語対応で、出発地と目的地を入力するだけで、最適な交通手段やルートを提示してくれます。
バスのルート番号や停留所名、所要時間、料金なども一目で分かるため、現地での移動に重宝します。バス停の位置や、バスのリアルタイム接近情報も表示される点が便利です。
NAVER MAPのダウンロードはこちら
KAKAO MAPのダウンロードはこちら
KAKAO BUS
「KAKAO BUS」は、バス専用のアプリで、停留所の時刻表やリアルタイムの到着予測、車両番号まで確認できます。路線ごとの混雑具合も表示されるので、快適なバス選びに役立ちます。韓国語がメインですが、操作はシンプルなので慣れれば問題なく使えます。
KAKAO BUSのダウンロードはこちら
Googleマップとの違い・注意点
Googleマップでも韓国の交通情報はある程度表示されますが、バスの情報は不完全で、リアルタイム情報や細かい乗り換え案内は不正確なことが多いです。
そのため、韓国国内でのバス移動には、NAVER MAPやKAKAO MAP、KAKAO BUSなどローカルアプリを使うのがベストです。事前にダウンロードし、必要であればオフライン地図を用意しておくと安心です。
知っておくと安心なマナーと注意点
バスに乗る際の基本的なマナーや、注意すべきポイントを押さえておくことで、トラブルなく快適に移動できます。日本と似ている点も多いですが、韓国ならではのルールや習慣もあるので事前にチェックしておきましょう。
乗車マナー

韓国ではバス内でのマナーが重視されており、特に「優先席」への配慮が求められます。高齢者、妊婦、障がい者用の席は空いていても座らないのが基本。
また、車内での通話や大声での会話はマナー違反とされ、静かに過ごすのが一般的です。
混雑時間帯

出勤時間(朝7〜9時)や退勤時間(夕方5〜7時)はバスの混雑が激しくなります。特に幹線バス(青バス)や広域バス(赤バス)は満員になることも多く、乗車を見送るケースもあります。時間に余裕がある場合は、ピーク時間帯を避けて移動するのがおすすめです。
困りがちなポイント

- 目的のバス停を見落とす:慣れないと現在地が分かりづらいため、アプリでこまめに確認しましょう。
- 混雑で前方まで移動できない:降りる際は早めに前方に移動しておくと安心。
- 運転が荒い場合がある:急ブレーキや急発進が多いバスもあるため、しっかり手すりをつかみましょう。
とくに、韓国のバスは「이번 정류장은〜(イボン ジョンリュジャンウン〜/今回の停留所は〜)」「다음 정류장은〜(ダウム ジョンリュジャンウン〜/次の停留所は〜)」とアナウンスされることがあり、日本語とは表現が少し異なります。
「이번 정류장은〜(イボン ジョンリュジャンウン〜/今回の停留所は〜)」は次に泊まる停留所、「다음 정류장은〜(ダウム ジョンリュジャンウン〜/次の停留所は〜)」は次の次に泊まる停留所をアナウンスしていると考えましょう。
たとえば「이번 정류장은 연희교차로(イボン ジョンリュジャンウン ヨニギョチャロ)」というアナウンスがあれば、「次の停留所は延禧交差路」、「다음 정류장은 연희교차로(ダウム ジョンリュジャンウン ヨニギョチャロ)」というアナウンスがあれば、「次の次の停留所は延禧交差路」ということになります。
日本語で直訳すると、「次の停留所」が目的のバス停だと思ってしまい目的の停留所の一つ手前で降りてしまいそうになりますが、「이번 정류장은〜(イボン ジョンリュジャンウン〜/今回の停留所は〜)」のアナウンスで目的地の停留所が言われたときに下車しましょう。
バスを乗りこなしてより効率的な旅を!
韓国のバスは、上手に使えば非常に便利でコスパの高い移動手段です。韓国語に慣れていない人は、バスに乗るハードルは中々高いかもしれませんが、地図アプリを活用すれば難しくありません!この記事を参考に、安心・快適にバス移動を楽しんでくださいね。